負けないための自動取引FX【トラリピ】導入編

FXの自動取引とは?

タイトル自動取引やシステムトレードという単語を目にしたことがある方は多いのではないでしょうか。

通常チャートなどからとレーダーがタイミングを判断して売買を行う方法を裁量取引といいます。

それに対して自動取引とはトレーダーが初期条件を設定しますが、タイミングについては一定の条件やプログラム・AIが自動的に判断して売買を行う方法を自動取引やシステムトレードといいます。(明確な定義があるわけではないので、大体そんなものと理解してもらえれば大丈夫です)

今まで株やFXなどで裁量取引を行って損失を被ってきた方も多いと思います。何を隠そう自分もその一人です。

自分でやってダメなら自動取引ならどうだろう?と思ってこのサイトを訪れた方もいるかもしれません。

しかし、残念ながら自動取引なら勝てるかというと違います。自動取引にもいろいろとありますが、どの自動取引のシステムにも必ずリスクはあります。

では、そのリスクを極限まで小さくすることができるとしたらどうでしょうか?「勝つ」とは言えないかもしれませんが「負けない」事に徹してコツコツと積み重ねていくことで最終的に利益を手にすることができます。

本サイトでは『10万円で1000万稼ぐ!』のような派手な目標ではなくリスクを極力抑えて数年スパンで100万円を200万円に、という一見地味ですが確実に勝てる方法を探ってゆきます。

トラリピとは

さて、前置きが長くなりましたが、日本のFXにおいてシステムトレードというと一番知名度があるのがトラリピことマネースクウェアジャパン(M2J)が提供するトラップリピートイフダンになります。

これはどのようなものかというと、買い→売りの注文を指定した範囲、指定した間隔で罠のように(トラップ)設定し、約定したら(イフダン)システムが同じ注文を自動的に延々と設定する(リピート)という仕組みです。

上記では買い→売りとしていますが、逆の売り→買いの注文ももちろん可能です。

自動的に注文、約定が行われ、再設定も自動的に行われるため、最初に設定してしまえばパソコンの前でチャートを見ている必要はなく、普段の仕事や別の作業をしていても利益を上げていく仕組みです。

トラリピについて簡単に説明しましたが、詳しくはM2Jのサイトを参照してください。

トラリピのリスク

ではトラリピにはリスクはないのでしょうか?

そんなことはありません。もちろんトラリピにもリスクはあります。

トラリピのリスクは想定した売買注文の範囲を超えた場合に顕在化します。

米ドル/円で90円~100円で1万通貨を1円ごとに買って100pipsの利益で決済する設定にしていた場合について解説します。

米ドル/円が90円から100円の間を推移している間は設定したトラリピによって買い→売りが繰り返されて利益が発生します。

しかし、レートが90円からさらに円高にふれて85円、80円となっていった場合はどうでしょう?

90円~100円で1万通貨立てていたとすると、11万通貨×想定ラインよりも円高になった分だけ含み損が積み重なります。

そして証拠金が不足したらその時点でロスカットとなります。

たとえロスカットにならない状態で耐えることができたとしても、その間資金は拘束され続けていわゆる塩漬け状態となります。

米ドル/円買いならば多少のスワップは発生しますが焼け石に水状態でしょう。

逆に想定よりも円安に進んだ場合にどうなるかというと、買い指値を設定している範囲よりも上のレートで売買が行われている状態となるため、想定レートの範囲まで下がってくるまで取引が行われず機会損失が発生します。

トラリピのリスクを回避するには?

ではトラリピのリスクを回避する方法はないのでしょうか?

基本的には資金管理をしっかりすることでしか回避できません。

具体的には、現在の設定では想定レートを超えた場合にどこまで耐えられるのかを正確に把握し、最悪の事態であるロスカットとならないように設定を見直すことです。

見直すべきことはトラップ1本当たりの通貨量とトラップを仕掛ける値幅、それらが自分の資金額ではどのレートまで耐えられるのかを正確に把握する必要があります。

トラリピでは「らくトラ運)用試算表」というものがあり、ここに資金額や値幅、1本当たりの通貨量を入力することでロスカットラインの資産を簡単に行うことができます。

らくトラ運用試算表

らくトラ運用試算表

ロスカットリスクを極小化するにはロスカットラインがいくらになるように設定すればよいのでしょうか?

チャート1

チャート1

チャート1を見ると70円から105円の値動きに耐えられるロスカットラインに設定しておけば問題なさそうに見えますね。

でもちょっと待ってください!

チャート2

チャート2

このチャートを見るとどうでしょうか?実は前のチャートはこのチャートの2009/05か2017/08までのチャートを表示させたものなのです。

このチャートでは先ほど設定したロスカットライン70円を大きく超えて55円を付けています。

さらに2001年にも60円を割るレートになっていますね。つまり再び60円を割る可能性というのは考慮に入れる必要があります。

では過去最安値の55円を想定しておけばよいのでしょうか?

チャートを見ていただくとわかると思いますが、円高から円安へ、円安から円高に向かうときには上下にひげをつけていることが多くあります。

これをオーバーシュートといいます。

もし55円をロスカットラインに設定していた場合には55円をわずかでも割ると決済またはロスカットが行われます。

そのため、過去最安値よりもさらに余裕を持たせた50円程度に設定しておくことでリスクを極小化することができます。

ただし、リスクを最小化するために余裕を持たせると、その分投資効率は低くなります。

そのため60円のラインを想定した状態でトラリピ設定を行う場合に、口座に入金している分とは別に資金を確保しておいて想定ラインよりも下がった場合にロスカットにならないために資金を追加する方法もあります。

また、それまでのトラリピによって増えた資金やスワップポイントで資金が増えていることが想定されるので、その分でロスカットラインが下がっていることもありますのでそのあたりも含めて投資効率を考えてみてください。

まとめ

トラリピは基本的には最初に設定した後は放置しておいて日々チャリンチャリンと約定される細かい利益とスワップを積み重ねて稼ぐ方法で決して大儲けできる方法ではないかもしれませんが、リスク管理=資金管理をしっかりと行うことで負ける(=ロスカット)ことなく日々の為替相場に一喜一憂することなくコツコツと資産を増やすことができる方法だといえます。

・トラリピはリスク管理をしっかりすることで負ける可能性を極力抑えられる
・資金は拘束されるものと考えて余裕資金でトラリピする
・日々の約定メールを楽しみに長期的な観点での投資を

トラリピの口座開設方法についてはこちらの記事で解説していますので参考にしてください。